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春の定番ボーダーT シャツ。10オンス程、ガチガチ厚手系の生地。

エジプト・ギザ超長綿と、ピマレギュラー綿を混紡。 50 番の糸を 本よって双糸に。編み物は1本の糸(単糸)で編むと、糸の撚り方向に向かって斜めによれる「斜行」が起きます。これが、カジュアルでは良かったりもするのですが、ボーダーで斜行があると柄が斜めになる。柄を優先すると生地を斜めに使わざるを得ず。服に成った時に、ねじれた状態になるのでNG。

捻じれを抑える為に1本 あたりの糸の撚り方向と、それを逆方向に2本撚る。つまり、

1本の糸の撚り方向 vs 2本の糸を撚り合わせる方向

が逆なのでお互いに力を打ち消しあう。これが「双糸は斜行が起きづらい」理由です。

編み上がった 生地はシルケット加工。アルカリ性の液体につけて表面をつるっとさせる。がっしりして形崩れしづらい、かつ表面はつるっとしているので上にジャケットを着ても引っかかって着づらくない、そんなボーダー。

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Henley Border

ヘンリーネック

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Border T Long

クルーロング

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Border T Short

クルーショート

ワーカーズお馴染み捻じれのないカットソーシリーズ。
なんじゃそりゃって方も多いですよね(笑)
説明文を読んで、何となく理解されるとは思いますが、イメージが沸かない。
しかし着続けるとその理由は一目瞭然。

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ブラック

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ブルー

ブラックとブルーの二色展開。

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脇よりにオフセットされたヘンリーネック。もともと、おそらくアメリカ物のウール肌着から着想を得た仕様。
ヘンリーの良さは「ボタンを開ければ脱ぎ着するとき頭が通る寸法はばっちり確保できる、着た後は首元にしっかり添わせることができる」こと。
この機能が、結果としてデザインにもなっています。
私は、デザインの為のデザインはあまりしたくありません。そこに開きをつける、ポケットつけるなら何か「機能」や「意味」が欲しい。
そのうえで、その位置を少しずらすことで、普通と違う雰囲気を作り出せるなら、それこそが、真の意味でも「デザイン」だと思います。

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ボタンは高瀬貝。
開き部分は別布で始末。

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クルーネックのボーダーは首が命!頭は通る、でも着た後には首にぴったりフィットする。そんな寸法を目指して、何回か首だけ縫って寸法を決めています。
生地が違えば、伸びが違う。だから一概に「この寸法・型紙でOK」とはいかないのです。

いわゆる「バインダーネック」で、首回りに生地を「バインド」するところから。「パイピング」とも呼ばれます。WORKERSのこだわりは、その始末の最後の部分。通常、肩で始末するところを後ろに回して、さらに端は切りっぱなしで始末。

肩で始末すると、綺麗にはなるのですがどうしてもそこに厚みが出る。そこで、最後の継ぎを後ろに。さらに、切りっぱなしで厚みも減らしたい。私自身、物を作る基準が古いアメリカ物なので当たり前の仕様だと思っていましたが、最初にカットソー屋さんに現物を見せた時「これいいの?切りっぱなしで???」ととても不思議がられました。場所が違えば、常識が変わる。良い例です。

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合いすぎなぐらいあっている脇のボーダー継ぎ目。ここも裁断&縫製の腕の見せ所だそうです。

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裾や袖口。扁平縫いと呼ばれる、表は二本ステッチ、裏がロックミシンのような目になる部分。でも、矢印部分は、最初に生地を一枚でオーバーロック、さらに扁平縫いで二度縫われています。これは、扁平縫いが外れたとしても、生地の裁ち端がすぐ出てこないようにという、工場の気遣いです。

最初は「ビンテージっぽくないからしなくてよい」とかたくなに言っていたのですが、自分で作るカットソーを着るうちに、生地がしっかりしているものが多くかなり長い期間着られることが実感としてわかってきました。そうなると、万が一、扁平縫いが外れた時にロックがあると良いよなと。ただ、その扁平縫いも私が来ている分には外れたことが無いので、いかにお願いしている工場がうまいかがわかります。

カットソーは、縫ったその段階では中々、仕上がりの差が見えづらい。長く着てみて「ああ、良い目調子だから持つな」とかわかってきます。

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身幅も着丈もゆとりのあるリラックスシルエット。
捻じれがないため縮もありません。

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僕も数年前のボーダーTeeを着続けていますが、首回りのヨレ感はほぼなし。
少しボーダーの色味が薄くなってますが、ヨレた感じはありません。
長くパリッと感を楽しめるのがコノ生地の特徴ですね。
 
逆に着続けることにより経年変化を求めるなら、通常編みのカットソーが良いかなと思います~

細ピッチでレイヤードとして非常に優秀なボーダーTee。
清潔感のある生地なので、テレワークなどの部屋着にも良いと思います!

どうぞご検討ください♪

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